地域とともに

島根県のある町に
地域とともに日常をつくる保育所があります。
先日の訪問日は七夕の会。
コロナ禍のため、そこに地域の方はいませんでしたが、
笹飾りの短冊を見るとこんな願い事が。
「縄跳びが上手になりたいです」
「バレーボールのセッターが上手くなりますように」
「おほしさま 腰の痛いの 治してね」
「美味しいビールが飲めますように」
…願い事を見るだけで、そこに色々な世代の方が参加していることが読み取れます。
この七夕の会は園の子どもたちが考えながら準備を進めてきたそうです。
普段から近隣の小中学校や老人ホームの方、駐在所の方、畑でお仕事されている方など
様々な方と繋がりを持っている子どもたちは
「小学校のお兄さんたちの願い事も飾りたい」「おじいちゃんやおばあちゃんの願い事も!」と
話し合い、沢山の手作り短冊を地域の方に配ったそうです。
多種多様な願い事を重そうに、でも美しく下げた笹飾りには、そんな理由があったのです。
山あいにあるこの園は決して園児数が多い訳ではありません。
ですが「園児が少ないなら、沢山の方と出会いに外にどんどん出ていけば良い」という
考えにシフトし、積極的に地域に出かけることを大切にされています。
その結果、この園ならでは、この地域ならではの、豊かな保育が生まれていました。
帰り際「これ、お土産!」と手渡されたのは、
地域の方と園児が一緒に栽培した玉ねぎ。
それから地域の特産品の椎茸、メロン、おまけに地域の方から届いたきゅうり!
「すごく美味しいんです!」と熱く語る先生を見て、
「地域を活かす」ためには
まずは「地域の魅力を知る」ことが重要なのだと学びました。
